フェリス女学院大学オープンカレッジ - 「俳句創作講座」2010年度秋学期の記録

フェリス女学院大学オープンカレッジ「俳句創作講座」

２０１０年度秋学期の記録

俳句の実作や近代・現代の俳句の鑑賞を中心に、以下のような内容で開講しました。

第１回：２０１０年１０月２日（土）

［１］講座のオリエンテーション

この講座の特色や今学期の講座の進め方についてお話するとともに、俳句を学ぶための基本になる考え方についてお話しました。とくに、継続することの意義について、その困難さとともにお話しました。

［２］前学期作品集批評

前学期の作品集を読みながら、各参加者の現状や課題について、議論を行いました。

第２回：２０１０年１０月９日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

小林苑を句集『点る』（ふらんす堂）

小林苑を句集『点る』（ふらんす堂、2010年）を鑑賞。小林さんの作品をひとことでいうと、ぴちぴちとした、生き／活き／意気／粋のいい作品。「鼠花火みたいですねと褒められる」「自転車に乗つて巣箱がやつて来る」「お隣の露西亜人からさくらんぼ」。

［参考］小林苑を作品をめぐって

第３回：２０１０年１０月１６日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

引き続き、小林苑を句集『点る』を鑑賞。

第４回：２０１０年１０月２３日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

上田日差子句集『和音』（角川書店）

上田日差子句集『和音』（角川書店、2010年）を鑑賞。

［参考］上田日差子作品をめぐって

２０１０年１０月３０日（土）は台風のため休講

補講は２０１１年１月２９日（土）に実施します。

第５回：２０１０年１１月２０日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。「作品」に関わる「作者」と「読者」の関係のあり方について、つまり作品の読み方について、あらためてお話しました。

［２］現代俳句作品鑑賞

引き続き、上田日差子句集『和音』を鑑賞。

第６回：２０１０年１１月２７日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

出口善子句集『羽化』（角川書店）

出口善子句集『羽化』（角川書店、2010年）を鑑賞。

［参考］出口善子作品をめぐって

第７回：２０１０年１２月４日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行います。

［２］現代俳句作品鑑賞

引き続き、出口善子句集『羽化』を鑑賞。「核には核独裁者には冬花火」「行き合うと必ず譲り風邪心地」「屈伸に倦み孑孑の変身す」「男らが乳母車押し昭和の日」「肉を焼き秋冷の隅汚したる」など、多様な作品が魅力の一冊。それは作者の奥行きの深さだと思います。

第８回：２０１０年１２月１１日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

今村俊三句集『深養集』（桃滴舎）

今村俊三句集『深養集』（桃滴舎、1991年）を鑑賞。「ことばが多い」と感じる作品もあります。しかし、「大寒の化石の闇のいなびかり」「芹和へに雪ぼたぼたと暮れにけり」「十薬の雷雨の茶漬さらさらと」などに見られるように、助詞などを巧みに働かせながら、すっきりと仕上げるのは俊三俳句なのだと思います。

［参考］今村俊三作品選

第９回：２０１０年１２月１８日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

引き続き、今村俊三句集『深養集』を鑑賞。

第１０回：２０１１年１月８日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

岡本高明句集『風の縁』（本阿弥書店、1988年）を鑑賞。地味な印象も受けますが、骨格の確かさと無駄のない切り取りのありようが豊かな作品群です。

第１１回：２０１１年１月２２日（土）

［０］講座終了後のこと

講座終了後のこと、とくに自分の作品の振り返りやすぐれた作品を読むことの大切さなどについてお話しました。

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

第１２回：２０１１年１月２９日（土）

［１］作品相互批評

ひとり２句提出。講師のコメントを中心に、意見交換を行いました。

［２］現代俳句作品鑑賞

引き続き、岡本高明句集『風の縁』を鑑賞。

2010年秋学期

講座の記録

[関連サイト]

http://a-un.art.coocan.jp/za/